MENU

お役立ちコラム

ICT支援員は”魔法使い”じゃない!上手な頼り方と連携のコツ

ICT支援員は”魔法使い”じゃない!上手な頼り方と連携のコツ

目次

GIGAスクール構想が進み、多くの学校に「ICT支援員」が配置されるようになりました (2025年9月現在)。タブレットのトラブル対応から授業でのICT活用支援まで、先生方にとって心強い存在…のはずですが、

いざという時に、どう頼めばいいのか分からない…

何でも解決してくれる“魔法使い”みたいに思ってたけど、違うの?

もっとうまく連携して、授業に活かしたいんだけど…

と感じている先生も少なくないのではないでしょうか。

ICT支援員は、確かにICTに関する専門的な知識やスキルを持っていますが、決して”魔法使い”ではありません。限られた時間の中で、多くの先生方や児童生徒をサポートしています。だからこそ、先生方がICT支援員の役割を正しく理解し、「上手な頼り方」と「連携のコツ」を身につけることが、お互いにとって気持ちよく、そして効果的にICT活用を進めるための鍵となるのです。

この記事では、ICT支援員とより良いパートナーシップを築き、先生自身の負担軽減や授業改善につなげるための具体的な方法をご紹介します。

ICT支援員の「役割」と「できること/できないこと」

ICT支援員の「役割」と「できること/できないこと」

効果的な連携の第一歩は、ICT支援員の役割を正しく理解することです。一般的に、ICT支援員が担う主な役割は以下の通りですが、契約内容や自治体の方針によって異なる場合があるため、ご自身の学校のICT支援員さんの具体的な業務範囲を確認することが大切です。

ICT支援員ができること(主な例)

技術的なサポート

● PC、タブレット、周辺機器(プリンター、プロジェクター等)の基本的なトラブルシューティング
● ネットワーク接続の確認・簡単な不具合対応
● OSやソフトウェアの基本的な操作支援、アップデート補助
● アカウント管理の補助(パスワードリセット等、学校の運用ルールに基づく範囲で)

授業でのICT活用支援

● 授業中のICT機器操作補助(先生の指示のもと)
● 学習ソフトやアプリの効果的な活用方法に関するアドバイス
● 児童生徒への個別サポート(操作に困っている子への声かけなど)
● オンライン授業の技術的な準備・サポート補助

教材作成・準備の支援

● 授業で使うデジタル教材(スライド、動画編集など)の作成補助やアドバイス
● 便利なツールや素材の情報提供

教員研修の補助

● 校内研修でのICT機器操作説明やデモンストレーション補助
● 研修資料作成の補助

ICT支援員だけではできないこと・難しいこと(主な例)

授業の主導

授業計画の立案や学習内容の決定、児童生徒の評価など、授業の責任者はあくまで先生です。

専門外の業務

コピー取り、教材印刷、清掃、電話番など、ICTと直接関係のない業務。

高度な専門知識が必要なこと

サーバー管理、複雑なプログラミング、ネットワークの根本的な設計・構築など(専門の業者やシステム管理者の領域)。

個人情報や機密情報の管理

個人情報保護の観点から、アクセス権限がない情報や、管理規定外の操作はできません。

全てのトラブルを即時解決すること

原因特定に時間がかかったり、部品交換が必要だったり、外部のサポートが必要な場合もあります。

先生の代わりを務めること

授業の代行や、児童生徒の監督責任を負うことはできません。

ICT支援員は、先生方がICTを効果的に活用できるよう「支援」する役割です。この点を理解することが、良好な関係の第一歩です。

ありがち? ICT支援員を困らせる「NGな頼り方」

ありがち? ICT支援員を困らせる「NGな頼り方」

良かれと思っていても、知らず知らずのうちにICT支援員を困らせてしまう頼み方があります。以下のような点は避けましょう。

丸投げ

「なんか上手く動かないから、あとはよろしく!」と、状況説明もなく全てを任せようとする。

直前・いきなり依頼

授業開始直前に「プロジェクターが映らない!」、あるいは授業中にいきなり複雑な操作をお願いする。

目的不明確な依頼

「ちょっとタブレットの使い方、教えて」だけでは、何をどのレベルで知りたいのか分からない。

専門外・範囲外の要求

上記「できないこと」に該当する業務を依頼する。

過度な期待

「すぐに直してくれるはず」「どんなソフトでも知っているはず」と思い込む。

質問攻め

一度に大量の質問をしたり、同じ質問を繰り返したりする。(事前に自分で調べてみる等の行動・姿勢が大切)

感謝やねぎらいの言葉がない

やってもらって当たり前、という態度。

ICT支援員の方々も、先生方と同じように一生懸命です。お互いに気持ちよく仕事ができるような配慮が大切です。

お互いが気持ちよく働ける!上手な「頼り方」5つのポイント

お互いが気持ちよく働ける!上手な「頼り方」5つのポイント

では、どのように頼めば、ICT支援員とスムーズに連携できるのでしょうか? 以下の5つのポイントを意識してみましょう。

1. 【早めの相談・予約】を心がける

授業で支援が必要な場合

できるだけ事前に(数日前~前日までに)、授業内容と必要なサポートを伝えて予約しましょう。ICT支援員は複数の先生やクラスを担当していることが多いです。

トラブル発生時

緊急の場合を除き、「〇時間目に少し見てもらえますか?」など、ある程度時間の余裕をもって相談しましょう。

【目的とゴール】を明確に伝える

「何のためにICTを使いたいのか」「児童生徒にどんなスキルを身につけてほしいのか」「最終的にどうなっていたいのか」を具体的に伝えましょう。

例:「今日の社会科で、〇〇について調べる活動をします。タブレットの基本的な検索方法と、参考になるサイトをいくつか教えてもらうサポートをお願いできますか?」

【具体的な情報】を提供する

トラブルの場合

「いつから」「どの機器で」「どんな操作をしたら」「どんなエラーメッセージが出たか」など、具体的な状況を伝えましょう。可能であれば、エラー画面の写真などを見せると、原因特定が早くなります。

授業支援の場合

授業の指導案や使う予定の資料などを事前に共有すると、支援員も準備しやすくなります。

【感謝の言葉と姿勢】を忘れない

サポートしてもらったら、「ありがとうございます」「助かりました!」と感謝の言葉を伝えてください。
また、ICT支援員を専門性を持った「パートナー」として尊重する姿勢が大切です。「〇〇さん(支援員さんの名前)のおかげで…」と具体的に伝えるのも良いでしょう。

【建設的なフィードバック】を伝える

支援を受けた結果、授業がどう改善されたか、生徒の反応はどうだったかなどを伝えることで、支援員のモチベーション向上に繋がります。
もし改善してほしい点があれば、一方的に不満を言うのではなく、「次回は〇〇していただけると、さらに助かります」といった建設的な提案の形で伝えてみましょう。

授業改善に繋がる!効果的な「連携」のアイデア

授業改善に繋がる!効果的な「連携」のアイデア

単にトラブル対応をお願いするだけでなく、ICT支援員と積極的に連携することで、先生自身のスキルアップや授業改善に繋げることができます。

授業前の打ち合わせ

授業のねらいや流れ、ICTを使う場面、予想される困難などを事前に共有し、支援のポイントを具体的に相談する。

チームティーチングの実践

先生が授業全体を進め、ICT支援員が特定のスキル指導や個別サポートを担当するなど、役割分担して授業を行う。

教材の共同開発

授業で使えるデジタル教材や、操作マニュアルなどを一緒に作成する。ICT支援員の得意なツールやアイデアを活かせるチャンスです。

スキルアップ研修の企画・実施

先生方が学びたい内容についてICT支援員に相談し、校内研修の講師(または補助)をお願いする。

校内ICT委員会等との連携

ICT支援員も交えて、学校全体のICT活用方針や課題について情報交換・協議する場を設ける。

まとめ

ICT支援員は、共に学びを創る大切なパートナー ICT支援員は、決して先生方の仕事を楽にするための”便利屋さん”や”魔法使い”ではありません。ICTに関する専門性を活かして、先生方と共に子どもたちの学びをより良くしていくための、大切な「パートナー」なのです。

資料画像

Chimelee(チャイムリー)
まるわかり!

  • 機能紹介
  • 活用シーン
  • 操作画面
  • 料金・プラン
一覧へ
ホワイトペーパー

教職員の負担軽減、
Chimelee(チャイムリー)
新しいステップへ

〜働き方改革を一緒に進めましょう〜