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コラム

【元職員が解説】学童保育で働くには資格が必要?支援員と指導員の違いや給料を解説

【元職員が解説】学童保育で働くには資格が必要?支援員と指導員の違いや給料を解説

目次

「学童保育(放課後児童クラブ)で働きたいけど、特別な資格が必要?」
「保育士資格や教員免許は活かせる?」
「求人にある“支援員”と“指導員”の違いが分からない」

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

結論として、学童では資格がない場合でも「補助員」として働くことが可能です。一方で、施設の運営には、学童保育の専門資格である「放課後児童支援員」の配置が欠かせません。国が配置基準を定めているため、施設によっては受講要件を満たした場合に、積極的に取得を進めるケースがあります。

この記事では、公立と民間の学童保育での勤務経験を持つ筆者が、元支援員の視点を交えて、資格制度の仕組みや給料の考え方を解説します。自分に合った働き方をイメージしやすくなり、採用や人材定着に悩む事業者にとっても参考になるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

◆学童保育で求められる資格は?無資格でも働ける?

まずは、無資格で働く場合の立場と、有資格者との違いを整理します。

まずは、無資格で働く場合の立場と、有資格者との違いを整理します。

◎資格なしでも働ける「補助員」

資格がない場合は、補助員として勤務可能です。補助員は、有資格者を支えるサポート役という位置づけで、制度上も配置が認められているため、多くの施設で活躍しています。

補助員の主な仕事内容

・宿題や遊びの見守り
・おやつの準備と片付け
・施設内の清掃や環境整備
・保護者対応

日常的な関わりが中心ですが、こどもの安全を支える重要な役割です。

実際には無資格で仕事を始め、経験を積みながら資格取得を目指すケースも少なくありません。「こどもたちと関わる仕事をしてみたい」という方にとって、始めやすい職種といえるでしょう。

筆者が勤務していた学童クラブでも、子育てが一段落した方が補助員として働き始め、その後に放課後児童支援員の資格を取得する流れが多く見られました。保育士や教員経験者が、補助員として現場に入るケースもあります。

なお、無資格でも勤務可能ですが「放課後児童クラブ運営指針解説書」では、より望ましいあり方として「子育て支援員専門研修(放課後児童コース)を修了していることが望ましい」とされています。

◎学童の専門資格「放課後児童支援員」

放課後児童支援員は学童保育の専門職です。こどもの安全管理や育成支援において、重要な役割を担います。

▶放課後児童支援員の主な仕事内容

・こどもの生活全体の見守りと支援
・トラブル時の対応や判断
・保護者への対応や情報共有
・施設全体の運営サポート

放課後児童クラブ運営指針」では、おおむね40人以下の集団(支援の単位)に対して2人以上の職員配置が必要とされています。そのうち、1人以上は放課後児童支援員の資格保持者を配置する必要があります。

そのため、事業者にとっては、放課後児童支援員の確保が大きな課題です。働きやすい環境整備や研修制度の充実が、人材定着のポイントといえるでしょう。

【学童保育指導員と放課後児童支援員の違い】
学童指導員も放課後児童支援員も、学童保育に携わる保育者のことを指します。以前、学童保育のスタッフは「学童保育指導員」と呼ばれていましたが、2015年以降に学童保育の質を高める目的で「放課後児童支援員」の資格が新設されました。この制度が生まれたことにより、放課後児童支援員の資格を持たないスタッフは、補助員として配置されています。

一方で「学童保育指導員」という名称を引き続き使用している自治体や施設もあるため、求人上では複数の呼び方が混在している状態です。任用資格を満たしている場合は「放課後児童支援員」、無資格の場合は「学童保育指導員」「補助員」の名称を使用すると考えると、分かりやすくなります。

◎民間学童やアフタースクールでの資格条件の違い

学童には、国の制度である「放課後児童健全育成事業」の認定を受ける施設(放課後児童クラブ)と、それ以外の施設があります。放課後児童健全育成事業の認定を受けるには、自治体への届出が必要で、一定の基準を満たしている必要があります。設置主体は市町村、社会福祉法人、保護者会などが一般的です。

近年、企業が運営する学童(アフタースクール)が増加傾向にありますが、放課後児童健全育成事業の認定を受けていない場合は、国の配置基準が適用されないケースがあります。特に、英語やスポーツ、音楽などの習い事教室や学習支援の目的も兼ねた施設では、専門スキルが求められることもあります。特技やこれまでの経験を活かしたい方は、このような求人を探してみるのも良いでしょう。

◆学童保育の専門資格「放課後児童支援員」資格の取り方や研修内容

ここでは、放課後児童支援員の資格の取り方や研修内容を解説します。

ここでは、放課後児童支援員の資格の取り方や研修内容を解説します。

◎放課後児童支援員認定資格の取得要件と流れ

放課後児童支援員になるためには、受講要件を満たしたうえで、都道府県が実施する研修を修了する必要があります。

主な受講要件

次のいずれか1つを満たす場合、受講可能です。

1. 保育・福祉・教育の国家資格等を持っている人
保育士、社会福祉士、教員免許のいずれかを持っている人

2. 大学などで特定の分野を学んで卒業した人
大学や大学院(海外も含む)で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学、体育学のいずれかを専門に学んで卒業した人

3. 高卒以上の学歴+2年以上の実務経験がある人
高卒以上の学歴があり、児童福祉の仕事や、放課後児童クラブに類似する事業で、2年以上働いた経験がある人

4. 5年以上の実務経験がある人(学歴・資格不問)
放課後児童クラブで5年以上働いた経験があり、市町村長から適当と認められた人

【参照】
厚生労働省「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」第10条第3項

これらの条件を満たしている場合は、自治体が実施する研修に申し込み、修了することで資格を取得できます。施設で働いている場合は、勤務先を通して申し込みをする必要があります。

また、学童現場の人手不足を背景に、研修の受講要件を見直す動きが進んでいます。対象となるのは「子育て支援員研修(放課後児童コース)」を修了し、補助員として働いている方です。
現在は、研修を修了していても無資格者と待遇が変わらない点や、2年以上の実務経験が必要な点が課題とされています。さらに、すでに学んだ内容であっても、認定研修で再受講が必要になるという負担もあります。
こうした状況を受け、今後は経験年数の短縮や、重複する科目の免除が検討されています。段階的に人材を育成し、放課後児童支援員を安定的に確保することがねらいです。

【参照】
内閣府「放課後児童支援員研修の受講要件の緩和

◎放課後児童支援員認定資格研修の受講内容と期間

放課後児童支援員の認定資格研修では、6分野・16科目、合計24時間の講義を受けます。学童保育の基礎から実践まで、バランスよく学べる構成になっている点が特徴です。

認定資格研修受講内容

1,放課後児童健全育成事業の理解
2,こどもを理解するための基礎知識
3,放課後児童クラブにおけるこどもの育成支援
4,放課後児童クラブにおける保護者・学校・地域との連携・協力
5,放課後児童クラブにおける安全・安心への対応
6,放課後児童支援員として求められる役割・機能
【引用】こども家庭庁「放課後児童クラブ運営指針解説書について

期間は自治体によって異なりますが、次のようなケースがあります。
・東京都など:連続した数日間に短期集中で行う
・神奈川県、静岡県など:1~2か月程度の間に、数日の研修日を設ける

【参照】
東京都「令和7年度東京都放課後児童支援員認定資格研修 募集案内
神奈川県「研修日程・申し込み|神奈川県放課後児童支援員認定資格研修
静岡県「静岡県放課後児童支援員認定資格研修

すでに保有している資格によっては、一部の科目が免除される場合もあるため、働きながらでも受講しやすい仕組みといえるでしょう。

◎【実体験】支援員資格を取得するメリットと現場のリアル

筆者は学童保育で勤務する前から保育士資格を保有していたため、認定資格研修では一部科目が免除されました。2016年に受講した研修は3日間の構成で、他施設の受講者と意見交換を行う機会もあり、実践的な学びが得られました。昼休憩の時間には近くの席の方と会話が生まれ、各施設の運営状況や現場の工夫について情報交換ができた点も印象に残っています。

保育園で約3年の経験があったため、こどもとの関わり方自体には一定の理解がありました。しかし、研修を通じて発達や支援の理論を学んだことで、これまでの経験に根拠が加わり、対応の引き出しが増えたと感じています。

特に大きなメリットを実感したのは、採用と待遇の面です。引っ越しに伴い新たな職場を探した際、放課後児童支援員の資格を持っていたことで評価につながり、採用に至りました。時給も無資格者と比べて約100円高く設定されており、資格の有無が条件面に影響することを実感しています。

安定して長く働きたい方にとって、取得する価値の高い資格といえるでしょう。

◆学童保育で活かせる!放課後児童支援員以外の関連資格

学童保育の現場では、放課後児童支援員以外にも役立つ資格が数多くあります。ここでは、採用や現場で評価されやすい、代表的な資格を4つ紹介します。

学童保育の現場では、放課後児童支援員以外にも役立つ資格が数多くあります。ここでは、採用や現場で評価されやすい、代表的な資格を4つ紹介します。

◎保育士・幼稚園教諭免許|低学年対応に活かせる基礎力

保育士資格や幼稚園教諭免許は、こどもの発達や集団生活の支援を体系的に学んでいる点が強みです。特に、小学校低学年のこどもには、幼児期の保育の視点を取り入れた関わりが効果的です。安心感を与える声かけや、気持ちに寄り添う対応を行うことで、信頼関係の構築につながり、結果としてトラブルの予防にも役立ちます。

さらに、保護者対応の場面でも、経験に基づいた落ち着いた対応が可能です。丁寧なやり取りを積み重ねることで、信頼を得やすくなるでしょう。

◎教員免許│学習支援と集団運営に活かせる

小学校・中学校・高等学校の教員免許も、学童保育で評価されやすい資格の一つです。教科学習の指導方法に加え、発達段階に応じた関わり方への理解がある点が強みといえます。

学童では宿題に取り組む時間が設けられている場合が多く、教員免許を持つスタッフがいることで、学習面のサポートがより充実します。さらに、学校現場で培った全体への声かけや場のコントロールといった集団運営のスキルは、安全な環境づくりにも直結します。

筆者が勤務していた学童でも、元教員の方が常勤として働くケースや、非常勤講師の方が長期休みのみ勤務するケースがありました。学習支援やこどもへの関わりには、保育とは異なる視点があり、新たな気づきを得る機会になりました。

◎社会福祉士などの福祉系資格|家庭支援と連携に強い専門性

社会福祉士などの福祉系資格も、学童保育の現場で重要な役割を担います。こどもだけでなく、家庭や地域を含めた広い視点で支援できる点が特徴です。

学童には、多様な背景を持つこどもが通っています。家庭環境や発達面で配慮が必要なケースもあり、保護者への相談対応や、学校・関係機関との連携が求められる場面も見られます。福祉の知識を持つスタッフは、こどもと家庭の双方に寄り添う存在として機能します。現場の支援体制を支える役割といえるでしょう。

◎子育て支援員│未経験から学べる入門資格

子育て支援員は、子育て分野の基礎知識を学べる公的な研修制度です。資格というよりは「研修修了証」に近い位置づけで、未経験からでも挑戦しやすい点が特徴です。

学童保育の現場では、こどもとの関わり方や安全管理の基礎を理解している人材として評価されやすくなります。特に、放課後児童コースを修了している場合は、現場での業務イメージを持った状態で働けるため、スムーズに馴染みやすい傾向があります。

先述の通り、研修修了者の受講要件を緩和する動きも見られ、今後さらに重要性が高まると考えられます。

◆学童保育の給料は資格で変わる?待遇の違いとポイントを解説

ここでは、資格による給料の違いや、施設側のメリットを解説します。

ここでは、資格による給料の違いや、施設側のメリットを解説します。

◎無資格と有資格でどれくらい違う?給料の目安

放課後児童支援員は専門性の高い業務を担うため、無資格の補助員と比べて給料が高くなる傾向にあります。さらに、有資格者を配置している施設は運営費の補助を受けやすくなるため、施設側としても放課後児童支援員資格を持つ人材を確保したいというニーズがあります。

パート勤務の場合でも、時給は数十円から100円程度高く設定されるケースが一般的です。一見すると小さな差に感じるかもしれませんが、長期的に見ると収入差は徐々に広がっていきます。

◎資格手当がつくケースと施設側のメリット

放課後児童支援員や保育士、教員免許などの資格を持っている場合、資格手当が支給されることがあります。

施設側にとっては、放課後児童支援員を配置することで、国や自治体からの補助金を受けやすくなる点が大きなメリットです。補助金は給与改善や保育環境の充実に活用でき、結果として安定した運営につながります。

なお、保育士資格や教員免許などを持っているだけでは、直接補助金の対象になるわけではありませんが、放課後児童支援員の認定資格研修の受講要件に該当します。施設としては有資格者を採用し、支援員資格の取得を促すことで、将来的な補助金の確保につなげることが可能です。

【参照】こども家庭庁「令和7年度「放課後児童支援員等処遇改善等事業」の交付額の算定方法について(令和7年4月8日)

学童保育の補助金・助成金については、別記事で分かりやすく解説しています。制度の全体像を知りたい方は、あわせて確認すると理解が深まります。

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◎長く働くなら資格取得がキャリアアップの近道

学童保育で長く働く場合、資格取得は大きな強みになります。研修を通じて専門知識が身につき、こどもとの関わりにも自信が持てるようになります。

例えば、トラブルや保護者対応の場面でも、根拠をもとに落ち着いて判断できるようになります。その結果、仕事へのやりがいも高まりやすくなります。さらに、資格を取得することで給与面の向上も期待できます。補助員として経験を積んだ後に資格を取得し、正規職員へステップアップするケースも見られます。転職時にも評価されやすく、選択肢が広がる点は大きなメリットです。

研修の受講機会がある場合は、早めに検討しておくとよいでしょう。

◆まとめ:学童保育の資格取得でキャリアアップ!働きやすい環境づくりも大切

学童保育の仕事は、無資格からでも始められますが、長期的に働く場合は資格取得を検討する価値があります。資格を取得することで専門知識が身につき、待遇面でもステップアップが期待できます。

一方で、職員が長く働くためには、環境づくりも欠かせません。近年は事務作業の負担軽減を目的として、ICTを活用した業務効率化に取り組む施設が増えています。

VISH株式会社が提供する、学童施設向けICTシステム「Hokally(ホーカリー)」は、次のような機能があります。

・入退室管理:タブレットなどで入退室を打刻し、保護者へ自動通知
・欠席/遅刻/早退連絡:保護者アプリから24時間いつでも連絡可能
・メッセージ:学年単位・クラス単位・個別など、様々な条件で配信
・保育日誌:テンプレートや例文の活用で入力作業をスムーズに

事務作業の負担を減らすことで、職員の働きやすさが向上し、結果としてこどもと向き合う時間の確保につながります。

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