【2026年最新版】学童保育で使える補助金・助成金を徹底解説!施設開業や運営に活用できる事例まとめ
学童保育を開業・運営するには多額の資金が必要で、資金調達が大きな壁になることも少なくありません。そこで重要になるのが、補助金や助成金の活用です。国が提供する制度だけでなく、市区町村が独自に実施している支援制度も多数あります。
本記事では、学童保育で活用できる補助金・助成金について詳しく解説!具体的な事例も交えながらご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
学童保育の開業や運営に必要な資金と補助金の重要性
学童保育を開業・運営するには、物件費用や内装費、人件費など、多額の資金が必要です。
補助金や助成金を上手に活用することで、これらの負担を大幅に軽減することができます。
ここからは、学童保育の開業に必要な資金の目安と、補助金の重要性について詳しくご紹介します。
学童保育の開業資金はいくら必要?
学童保育を開業するためには、約1,500万~2,000万円程度の初期費用が必要とされています。
具体的な内訳は以下の通りです。
- 物件費用:約1,500万~1,800万円(賃貸契約の初期費用や物件購入費、不動産手数料など)
- 設備・内装費:約100万~300万円(内装工事や備品購入費)
- 運転資金:約100万~200万円(開業後の運営費用)
これらの金額は、学童保育の規模や立地条件、提供するサービス内容によって変動します。
また、送迎サービスを提供する場合は、車両購入費や維持費が別途必要となります。
学童保育の運営費用の目安
学童保育を継続的に運営するためには、年間で約900万円の運営費用が必要とされています。
この中で最も大きな割合を占めるのが人件費です。
学童保育では、厚生労働省の基準により1クラスにつき2名以上の指導員を配置する必要があります。
職員1人当たりの年収を約300万円とすると、社会保険料などを含めると1人当たり年間約350万円。
2名以上の職員を配置する場合、年間約700万円が人件費としてかかる計算です。
その他の経費としては、以下のようなものがあります。
- 施設費(賃料、光熱費、修繕費など)
- 運営費(消耗品費、保険料など)
- 活動費(イベント費、教材費など)
地域によって人件費の相場が異なるため、都市部ではさらに高額になる可能性があります。
また、習い事プログラムや送迎サービスなど、付加価値の高いサービスを提供する場合は、それらに必要な追加費用も考慮する必要があるのです。
学童保育で利用できる補助金・助成金
学童保育を開業・運営する際に活用できる補助金や助成金には、国が提供するものと市区町村が独自に行うものがあります。
ここでは、代表的な制度についてご紹介します。
放課後児童健全育成事業
「放課後児童健全育成事業」は、こども家庭庁が提供する助成金制度で、学童保育の運営費を補助するものです。
この制度は、市区町村が実施主体となり、適切と認めた事業者に委託する形で運営されています。
制度の概要
放課後児童健全育成事業の補助内容は下記の通りです。
- 運営費の補助(子ども・子育て支援交付金):1支援単位あたり基本額655万2,000円
- 夏季休業期間中の分室設置支援:1支援単位あたり747,000円(年額)
- 分室設置に伴う環境改善事業支援:1支援単位あたり600,000円(年額)
加算補助の内容
放課後児童健全育成事業には、下記の通り加算補助があります。
<長時間開所加算(平日分)>
変更前: 1日6時間を超え、かつ18時を超えて開所する場合
変更後: 18時半を超えて開所する場合が対象
<ICT化推進事業>
放課後児童クラブの業務効率化を目的として、オンライン会議や研修、通訳サービス等に必要な経費を補助
補助割合
補助割合は、国:1/3、都道府県:1/3、市区町村:1/3となっています。
参考:令和7年度放課後児童対策、こども・子育て支援関連予算案の概要/こども家庭庁
子ども・子育て支援施設整備交付金
「子ども・子育て支援施設整備交付金」は、学童保育(放課後児童クラブ)の新設や改築、拡張、大規模修繕などの整備にかかる費用を補助する制度です。
市町村が策定する整備計画に基づき、必要な費用の一部が補助されます。
補助割合
子ども・子育て支援施設整備交付金の補助割合は下記の通りです。
通常の補助割合
→公立施設: 国1/3、都道府県1/3、市区町村1/3
→民間施設: 国2/9、都道府県2/9、市区町村2/9、法人1/3
待機児童が発生している地域の特例措置
→公立施設: 国2/3、都道府県1/6、市区町村1/6
→民間施設: 国1/2、都道府県1/8、市区町村1/8、法人1/4
補助対象経費
子ども・子育て支援施設整備交付金の補助対象経費は、使途によって区分されています。
- 本体工事費(施設の建設・改築)
- 特殊附帯工事費(地盤改良や仮設施設整備など)
- 解体撤去工事費(既存施設の撤去)
- 賃借料加算(土地を新規に借りる場合の費用)
この制度を活用することで、地域に必要とされる学童保育施設を整備し、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりを進めることができます。
参考:子ども・子育て支援施設整備交付金交付要綱(別紙)/こども家庭庁
小規模多機能・放課後児童支援事業(保育対策総合支援事業費補助金)
この事業は、地域の状況に応じて放課後の子どもの居場所を確保するため、小規模な放課後児童預かり事業や保育所、一時預かり、地域子育て支援拠点などを組み合わせた多機能な支援を提供します。
補助内容
小規模多機能・放課後児童支援事業の補助内容は下記の通りとなっています。
運営費
→通常: 1か所あたり約111.6万円/年
→市町村独自事業を組み合わせた場合: 1か所あたり約241万円/年
加算補助
→放課後児童支援員を配置:1か所あたり約77.8万円/年
→環境整備のための設備費:1か所あたり約200万円/年
補助割合
小規模多機能・放課後児童支援事業の補助割合は、
国:1/3、都道府県:1/3、市区町村:1/3 となっています。
補助金の活用により、地域の子どもたちが安心して過ごせる環境を整備し、柔軟な支援体制を構築できます。
参考:令和7年度放課後児童対策、こども・子育て支援関連予算案の概要/こども家庭庁
放課後児童クラブ等におけるICT化推進事業
職員の業務負担軽減や利用者の利便性向上を目的に、放課後児童クラブ等における業務のICT化を支援するものです。
オンライン会議・研修、保護者との連絡業務などの効率化を図り、職員の負担軽減と運営環境の整備を促進します。
補助内容
放課後児童クラブ等におけるICT化推進事業を通じて補助が受けられる内容は下記です。
業務のICT化支援
→システム導入費用(1か所あたり50万円)
→オンライン研修用のシステム基盤費用を補助
翻訳機等の導入支援
→外国人家庭向けの多言語翻訳機購入費用(1か所あたり15万円)
補助割合
補助割合は、国:1/3、都道府県:1/3、市町村:1/3となっています。
放課後児童クラブ等におけるICT化推進事業の適用により、効率的な事業所運営を可能にし、職員の負担軽減と子育て家庭への支援充実を目指します。
参考:令和7年度放課後児童対策、こども・子育て支援関連予算案の概要/こども家庭庁
子育てと仕事の両立支援に対する助成活動
一般社団法人生命保険協会が実施するこの助成活動は、子育てと仕事を両立できる環境整備を目的に、保育所や放課後児童クラブの受け皿拡大や質の向上を支援するものです。
2014年度から開始され、応募資格を満たす施設を対象に助成金を交付しています。
助成概要
子育てと仕事の両立支援に対する助成活動の内容を簡単にまとめました。
- 対象施設: 応募資格を満たす保育施設・放課後児童クラブ
- 助成金額: 1施設あたり15万円または20万円
- 助成金総額: 毎年2,500万円(2025年度)
- 助成実績: 2014年度~2025年度で1,405施設に約2億8,900万円を助成
毎年12月下旬に助成金を交付し、選考結果は11月上旬に公開されます。
この活動を通じ、子育て世代の活躍を後押しし、働きやすい社会の実現を目指しています。
参考:制度概要(子育てと仕事の両立支援に対する助成活動)/一般社団法人生命保険協会
学童保育における自治体独自の補助金事例
国の助成金だけでなく、市区町村が独自に実施している補助金制度も多くあります。
ここでは、いくつかの自治体の事例を紹介します。
東京都中央区
東京都中央区では、「民設民営」の学童保育クラブを区内に誘致するため、運営費や施設整備費の補助を行っています。
約4億5,000万円の予算が計上され、学童保育の充実を目指しています。
東京都中央区での学童保育に向けた主な補助内容はこちら。
開設準備支援事業
→開所前の賃借料:最大442万5,000円(3か月分)
非常通報装置の設置費用補助
→「学校110番」設置費用:30万円
障害児受け入れ支援
→施設改修や備品購入費:1事業所あたり最大100万円
運営費補助
→児童数や支援員の配置に応じて、1単位あたり4,868,000円~加算を含めると最大1000万円以上
これらの補助制度により、学童保育の運営を支援し、多様な児童のニーズに応える環境づくりが行われているのです。
参考:中央区民設民営学童クラブ施設整備費補助金交付要綱/中央区
大阪府高槻市
高槻市では、「民間学童保育室運営事業費補助金」を通じて、民間事業者による学童保育の設置・運営を支援しています。
この制度は、待機児童解消に向けた取り組みの一環として実施されているのです。
主な補助内容は下記の通り。
設置促進事業
→民家やアパートなど既存施設の改修・設備整備費用:最大1,200万円
環境改善事業
→幼稚園や認定こども園内での学童保育設置に必要な設備整備費:最大500万円
運営費補助
→児童数や支援員数に応じて、528万円~655万2,000円
→児童20人以上が対象(10人以上20人未満の場合は減額補助)
高槻市では、必要な条件を満たした施設や事業者に対して、これらの補助を提供し、地域ごとの学童保育の充実を推進しています。
参考:民間学童保育室助成事業(事業者向け)/高槻市
愛知県豊田市
豊田市では、「豊田市放課後児童健全育成事業補助金」を通じて、民間学童保育の運営を支援。
この補助金は、運営費や支援員配置に関する費用を対象としています。
制度の概要はこちら。
対象事業者
→ 市内に事業所を持ち、1年以上の運営実績がある事業者
補助内容
→運営費補助:支援員の人件費や運営費用に対する補助
→設置費用補助:新たに学童保育を始める場合の設備整備費用
申請手続き
→市が定める基準を満たした上で、所定の申請書類を提出する必要あり。対象となる児童数や配置基準をクリアした場合、補助金が交付されます。
豊田市では、民間学童保育の設置や運営を支援することで、地域の保育環境を整備し、保護者の負担軽減を目指しているのです。
参考:民間児童クラブを開設、運営されたい方(事業者向け)/豊田市
学童保育の補助金を活用して負担を軽減しよう
学童保育の需要は今後ますます高まることが予想されます。
しかし、開業・運営には多額の資金が必要であり、これを補助金や助成金でいかに軽減するかが重要なポイントです。
まずは、国や自治体の制度について調査し、条件を満たした上で申請を行うことが大切。
また、地域のニーズを把握し、特色ある学童保育を目指すことで、安定した運営が可能となるでしょう。
今後の学童保育の運営や開業を目指す方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください!
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日向瑠奈
3人の子供を育てるママ。
放課後等デイサービス勤務を経て、Webライターとして活動中。
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