中央こども園（長崎県長崎市）

若葉のような「笑顔たち」

人間どう生きるか、どのようにふるまい、どんな気持ちで日々を送ればいいか、本当に知っていなくてはならないことを、わたしは全部残らずこども園で教わった。人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、こども園の砂場に埋まっていたのである。わたしたちはそこで何を学んだろうか。何でもみんなで分け合うこと、ずるをしないこと、人をぶたないこと、使ったものはかならずもとのところに戻すこと、ちらかしたら自分で後片付けをすること、人のものに手を出さないこと、誰かを傷つけたら、ごめんなさい、と言うこと、食事の前には手を洗うこと、トイレに行ったらちゃんと水を流すこと、釣り合いの取れた生活をすること、毎日、少し勉強し、少し考え、少し絵を描き、歌い、踊り、遊び、そして、少し働くこと、毎日かならず昼寝をすること、おもてに出るときは車に気をつけ、手をつないで、はなればなれにならないようにすること、不思議だな、と思う気持ちを大切にすること。人生に必要な知恵はすべてこども園の砂場で学んだ。
子どもたちが個々の可能性を十分に生かし、発揮できるように。また豊かな心をもち、たくましく成長できるようにする。子どもたちの好奇心を満たす「笑顔」の工夫でいっぱいです。