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コラム

学童保育指導員とは?元職員が仕事内容・資格・給料・続かない理由まで解説

学童保育指導員とは?元職員が仕事内容・資格・給料・続かない理由まで解説

目次

「学童保育指導員に興味があるけれど、どんな資格が必要なのか分からない」
「給料や年収は、実際のところどれくらいなの?」
「“続かない”という声をよく見かけるけれど、正直なところを知りたい」

このように感じている方も多いのではないでしょうか。

学童保育指導員は、未経験からでも働けるうえ、保育士や教員免許などの資格を活かせる職場として注目されています。一方で、人手不足や定着率の低さなどの悩みを抱えていることも事実です。

この記事では、学童保育で4年間の勤務経験のある筆者が、学童保育指導員の仕事内容や必要な資格、給料・年収の実態、長く働くためのポイントを紹介します。学童保育の仕事を知り、仕事探しのヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。

学童保育指導員とは?仕事内容・役割・1日の流れ

まずは、学童保育指導員の役割や仕事内容を整理します。

まずは、学童保育指導員の役割や仕事内容を整理します。

◎学童保育指導員とは?放課後のこどもを支える仕事

学童保育指導員とは、学童保育(放課後児童クラブ・アフタースクール)で、保護者が仕事などで昼間家庭にいない時間帯に、こどもたちの放課後の生活を支える職員を指します。宿題の見守りや遊びのサポート、こども同士の関わりの仲立ちなどを通して、こどもたちが安心して過ごせる居場所づくりを行います。

対象は、主に小学校1年生から6年生までのこどもです。ただし、施設や地域によっては、利用希望者が多いことから、1年生から3年生頃までを対象としている場合もあります。

また、送迎時には保護者へその日の様子を伝えたり、必要に応じて学校と連携したりすることもあり、家庭と学校をつなぐ存在としての役割も大きい仕事です。

学童保育の求人では、学童保育指導員のほかにも「放課後児童支援員」「補助員」と記載されている場合もあります。放課後児童支援員は、2015年に創設された学童保育の専門資格を持つ職員、補助員は無資格の職員を指します。詳しい資格の内容については、後ほど紹介します。

◎学童保育指導員の仕事内容と1日の流れ

学童保育指導員の仕事は、こどもの見守りのほかにも、安全管理や事務作業など、幅広い業務を担当します。

ここでは、実際に筆者がパート勤務していた学童クラブの1日の流れと仕事内容を紹介します。下校時間やプログラムの有無によって変動しますが、参考にしてみてください。

▶1日の業務の流れ(学校がある日・パート職員の場合)

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筆者は常勤職員として8時間勤務していた時期もありましたが、その際は午前中から出勤し、イベント準備やおたより作成などを行っていました。

また、夏休みなどの長期休暇中は朝から開所する施設も多く、昼食対応やイベント運営などが加わります。通常期以上に体力が必要になる一方で、こどもたちとじっくり関われる時期でもあります。多くの施設では、8時頃から19時頃まで開所しているため、職員は早番・遅番などのシフトを組みながら見守りを行います。

学童保育指導員になるには?必要な資格・未経験から働く方法

ここでは、役立つ資格やキャリアアップにつながる制度、向いている人の特徴を紹介します。

ここでは、役立つ資格やキャリアアップにつながる制度、向いている人の特徴を紹介します。

◎ 学童の専門資格には何がある?

学童保育には「放課後児童支援員認定資格」という専門資格があります。学童保育の質を高めることを目的として2015年に創設された資格で、学童クラブでは有資格者の配置が必要です。研修では、こどもの発達理解、安全管理、保護者支援などを体系的に学びます。

取得には、実務経験などの一定の要件を満たしたうえで、都道府県の認定研修を修了する必要があります。

▶放課後児童支援員認定研修の主な受講要件
・保育士・社会福祉士・教員免許を持っている
・大学などで教育学・心理学・社会福祉学などを学んだ
・高卒以上の学歴+児童福祉事業で2年以上の実務経験がある
・放課後児童クラブで5年以上勤務した経験がある

また、放課後児童支援員の量・質を確保するために、基礎資格の拡充、基礎資格取得見込者の扱いの見直しが現在進められており、今後の動向が注目されます。

【参照】厚生労働省「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」第10条第3項

【参照】こども家庭庁「放課後児童クラブの諸課題への対応について

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【元職員が解説】学童保育で働くには資格が必要?支援員と指導員の違いや給料を解説|Hokally(ホーカリー)

◎学童保育指導員は無資格・未経験でも働ける?

学童保育指導員は、無資格・未経験でも働けます。放課後児童支援員認定資格がない場合は「補助員」として採用されるケースが一般的です。

補助員は有資格者のサポート役として、宿題や遊びの見守りやサポート、おやつ準備など、こどもと関わる場面が多い仕事です。「まずは現場を経験してみたい」という方にも始めやすい仕事といえるでしょう。

実際に、筆者が勤務していた施設でも、保育や教育の経験がない状態からスタートした職員もいました。子育て経験を活かして働いている方や、学生が働いているケースも珍しくありません。働きながら経験を積み、その後に「放課後児童支援員認定資格」を取得するケースも多く見られました。

なお、こども家庭庁の「放課後児童クラブ運営指針解説書」では、補助員についても「子育て支援員研修(放課後児童コース)」を受講していることが望ましいとされています。

◎保育士・教員免許など学童保育指導員に役立つ資格

学童保育は多様な背景を持つこどもが通うため、さまざまな資格や経験を持つスタッフがいることで、支援の幅が広がります。

特に、次の資格は現場でも活かしやすい傾向があります。

▶保育士資格
特に、低学年のこどもへの関わりに役立ちます。気持ちに寄り添う声かけや、生活面の支援、保護者対応の経験が強みになります。

▶教員免許
学習サポートや集団への声かけに活かせます。学童保育では宿題へ取り組む時間を設けている施設も多いため、学習面のフォローができる職員は、現場でも重宝されやすい存在です。

▶社会福祉士などの福祉系資格
発達面や家庭環境への配慮が必要な場面で専門性を発揮できます。近年の学童保育では、発達特性のあるこどもや、家庭環境に配慮が必要なこどもへの支援も増えています。関係機関との連携や、保護者への相談支援など、福祉的な視点は非常に重要です。

◎ 学童保育指導員に向いている人の特徴

学童保育指導員は、こどもと関わるだけでなく、保護者対応や職員同士の連携も多い仕事です。

次のような方は、学童保育の仕事に向いている傾向があります。

・こどもと関わることが好き
・相手の気持ちを考えて行動できる
・周囲と協力しながら働ける
・体を動かすことが苦にならない
・小さな変化に気づける

一方で「一人で静かに作業したい」「黙々と単純作業をしたい」という方は、ギャップを感じる場合もあるでしょう。

ただし、必ずしも「明るく元気なタイプ」でなければいけないわけではありません。穏やかに話を聞いたりこどもの気持ちに丁寧に寄り添ったりできることも、学童保育では大きな強みになります。

また、学童保育は午後からの勤務が多いため、「午前中は別の仕事をしたい」「扶養内で働きたい」という方にも働きやすい環境です。筆者が勤務していた施設でも、幼稚園や学校で働いたあとに夕方から勤務する方や、長期休暇期間のみ働く方など、多様な働き方をしている職員がいました。

学童保育指導員の給料・年収は?公立と民間の違いも紹介

ここでは、学童保育指導員の給料・年収の目安や、施設形態による違いを解説します。

ここでは、学童保育指導員の給料・年収の目安や、施設形態による違いを解説します。

◎ 学童保育指導員の平均給料・年収の目安

厚生労働省の「職業情報提供サイト job tag」によると、学童保育指導員の全国平均年収は約402.7万円、求人賃金(月額)は約21.1万円です。

ただし、この数字には正社員だけでなく、パートやアルバイトも含まれているため、勤務形態によって実際の収入差は大きくなります。学童保育指導員はパートタイマーの割合が57.9%と多く、無資格の場合は最低時給に近い時給で募集されている場合も少なくありません。

また、地域による差も大きいです。たとえば、東京都の平均年収は約472.6万円である一方、沖縄県は約326.6万円となっており、地域によって100万円以上の差があります。都市部は求人需要が高い反面、地方では給与水準が低めに設定される傾向があります。

【参照】厚生労働省「学童保育指導員 – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
※2026年5月時点の情報です

一方で、放課後児童支援員認定資格を持っている場合は、資格手当や処遇改善手当が支給されるケースもあります。施設によっては、無資格者より時給や月給が高く設定されていることもあります。

◎ 公立・民間・正社員・パートで異なる給料事情

公立施設は比較的安定した雇用になりやすい一方、昇給ペースがゆるやかな傾向があります。反対に、民間施設は運営方針による差が大きく、ICT導入や人材育成に力を入れている施設ほど、待遇改善にも積極的な傾向があります。

求人を見る際は、基本給だけでなく、資格手当や処遇改善手当、賞与の有無なども確認しておきましょう。

学童保育指導員が「続かない」と言われる理由|現場の悩みを解説

ここでは、学童保育指導員が「続かない」と言われる理由について、筆者の実体験も交えながら解説します。

ここでは、学童保育指導員が「続かない」と言われる理由について、筆者の実体験も交えながら解説します。

◎学童保育指導員が続かない理由① 人手不足で業務負担が大きい

学童保育業界は慢性的な人手不足が続いています。「職業情報提供サイト job tag」によると、2026年5月時点での有効求人倍率は2.6倍となっており、人材不足の状態が続いていることが分かります。少ない職員数で多くのこどもを見守る施設もあり、一人あたりの負担が大きくなりやすい状況です。

特に大変なのが、夏休みなどの長期休暇中です。朝から夕方まで開所する施設も多く、こどもの見守りをしながら、事務作業やイベント準備も並行して進める必要があります。

筆者が勤務していた学童でも、夏休み期間はとても慌ただしく、気づけば1日が終わっていたこともありました。また、シフト人数が少ない日は、休憩を十分に取れないまま業務が続くこともあり、体力的にも精神的にも疲れを感じやすい時期でした。

学童の人手不足の背景には求人や採用の難しさ、離職率の高さもあり、職員個人が努力するだけでは解決が難しい構造的な課題があります。職員の負担を軽減しながら支援の質を維持するために、業務効率化や働きやすい環境づくりも重要です。

下記の調査レポートでは、学童現場経験者へのアンケート結果をもとに、人手不足の実態や現場で求められている対策について詳しく解説しています。

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【調査レポート】学童施設の人手不足問題|人手不足の実態と現場のリアルな声、求められる対策を徹底解説

◎ 学童保育指導員が続かない理由② こども同士のトラブル対応が難しい

学童保育には、1年生から6年生まで幅広い年齢のこどもが集まります。年齢差が大きいため、遊び方や考え方、力加減などにも違いがあり、こども同士のトラブルが起こることも少なくありません。

筆者自身も「こども同士のトラブルにどこまで介入するべきか」「対応はこれで良かったのか」と悩む場面が何度もありました。正解がひとつではないからこそ、経験を積みながら少しずつ対応を学んでいく感覚があります。

また、小学生は自分の気持ちを言葉で主張できる年代です。「先生の言い方が嫌だった」「自分だけ怒られた」と感じるこどももいるため、指導員側にも丁寧な関わり方が求められます。

近年は、発達特性のあるこどもへの個別対応が必要なケースも増えています。一人ひとりに合った関わり方を考える必要があり、柔軟な対応力や知識が求められる場面もあります。

◎ 学童保育指導員が続かない理由③ 保護者対応の精神的負担がある

学童保育では、保護者対応も大切な仕事のひとつです。特に、けがやトラブルが起きた場合は、状況を整理したうえで、保護者へ丁寧に説明する必要があります。同じ内容でも、言葉の選び方によって受け取り方が変わることがあるため、対応に気を使う場面は少なくありませんでした。

一方で、日頃からコミュニケーションを積み重ねることで、信頼関係につながるケースも多くあります。あいさつや、こどもの良いところを伝えるなど、毎日の積み重ねが、保護者との安心できる関係づくりにつながっていきます。

◎ 学童保育指導員が続かない理由④ 給料や待遇に不満を感じやすい

学童保育指導員は、仕事内容や責任の大きさに対して「給料が見合っていない」と感じる方も少なくありません。特にパート勤務では、時給1,000円台前半の求人も多く、業務量とのバランスに悩むケースがあります。

また、長期休暇中だけ勤務時間が長くなる、持ち帰り作業が発生するなどの働き方への不満や、非正規雇用の不安から、離職につながるケースがあります。

一方で、近年は国による処遇改善も進めており、放課後児童支援員向けの補助制度や、給与改善の取り組みを行う自治体や施設も増えています。

【参照】こども家庭庁「放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業(令和8年度予算案)

学童保育指導員のやりがいと長く働き続けるコツ

ここまで、学童保育指導員の大変さや悩みについて紹介してきましたが、「こどもの成長を近くで見守れることにやりがいを感じる」という職員も多くいます。

ここからは、学童保育指導員のやりがいと、無理なく長く働くためのポイントを紹介します。

ここまで、学童保育指導員の大変さや悩みについて紹介してきましたが、「こどもの成長を近くで見守れることにやりがいを感じる」という職員も多くいます。 ここからは、学童保育指導員のやりがいと、無理なく長く働くためのポイントを紹介します。

◎こどもの成長を間近で見守れるやりがい

保育園や学校では1年ごとにクラスや担任が変わることが一般的ですが、学童では同じこどもと数年間関われるケースも多くあります。入所当初は不安そうだった1年生が、数年後には下級生のお世話をする姿を見せてくれるなど、変化を近くで感じられることは、学童保育ならではのやりがいです。

また、学童保育は、学校よりも職員とこどもの距離が近い傾向があります。施設によっては、職員を「〇〇先生」ではなく、あだ名や名前で呼ぶ文化があるところもあります。上下関係だけではなく、お互いを「ひとりの人」として尊重しながら関われる点に魅力を感じる職員も多いです。

◎働きやすい学童保育施設を選ぶポイント

学童保育指導員として長く働くためには、施設選びが大切です。

施設見学や問い合わせの際は、次のようなポイントを確認してみましょう。

・何名程度の職員で運営しているか
・新人研修やOJTなど、未経験者へのサポート体制があるか
・急な欠勤時にフォローし合える体制が整っているか
・有給休暇や希望休について相談しやすい雰囲気か
・ICT導入など、業務効率化に取り組んでいるか
・長期休暇中の勤務時間や仕事内容は自分に合っているか
・イベントの頻度や準備の負担はどの程度か
・職員同士のコミュニケーションは円滑そうか
・働きやすい環境づくりに力を入れているか

学童保育では、採用前に施設見学を受け付けているケースも多くあります。実際に見学をすると、求人票だけでは分からない職場の雰囲気や、働き方を確認できます。気になる施設があれば問い合わせを行い、自分に合った環境かどうかを確かめてみましょう。

まとめ:学童保育指導員は大変さもあるが社会を支える大切な仕事

学童保育指導員は、放課後のこどもたちの生活を支える大切な仕事です。一方で、人手不足や保護者対応、待遇面などから「続けるのが大変」と感じる方もいます。働きやすさは施設によって大きく異なるため、自分に合った職場を選ぶことが重要です。

近年は共働き世帯の増加に伴い、学童保育の需要はますます高まっています。こどもたちが安心して過ごせる居場所として、学童保育指導員の役割は、今後さらに重要になっていくでしょう。

また、近年は、ICTシステムを導入して連絡帳や入退室管理を効率化する施設も増えています。事務負担を減らし、こどもと向き合う時間を確保しようとする動きも広がっています。

学童保育施設のICT化や業務効率化を検討している方は、VISH株式会社の学童保育施設向けシステム「Hokally(ホーカリー)」もぜひチェックしてみてください。

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ライター:加野彩乃

保育士・放課後児童支援員。保育園・学童クラブの現場や、習い事教室事務の経験を経て、現在はWebライターとして活動中。これまでの経験や2児の母としての視点を織り交ぜながら、分かりやすい記事を執筆することを心がけています。

児童の安全、保護者の安心、
職員のゆとりをこれひとつで

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