「また子どもから風邪もらっちゃった…」は卒業!秋の保育現場で差がつく体調管理3つの秘訣

元養護教諭(弊社長田)が本当に役立つ体調管理の3つの秘訣を具体的にお伝えします。
「また子どもから風邪もらった…」と悩む保育士さんへ。秋の保育現場で差がつく体調管理の3つの秘訣を具体的に解説。元養護教諭(弊社長田)が解説する感染対策の技術や、園全体で取り組む連携術を知って、ツラい季節を元気に乗り切りましょう!
目次
なぜ?秋の保育現場で特に体調を崩しやすい3つの理由
「寒暖差」と「空気の乾燥」のダブルパンチ
朝晩はぐっと冷え込むのに、日中は汗ばむほどの陽気。この激しい寒暖差は、私たちが思う以上に自律神経に負担をかけ、体温調節機能を乱します。さらに、空気が乾燥し始めると、喉や鼻の粘膜も乾燥しがちに。粘膜はウイルスや細菌の侵入を防ぐ大切な「バリア」の役割を果たしているので、ここが乾くと防御力が一気に低下してしまうのです。
知らないうちに溜まっている「夏の疲れ」
楽しいイベントが多かった夏の疲れが、涼しくなった秋頃にどっと出てくることがあります。夏バテによる食欲不振や、寝苦しさによる睡眠不足が続いていると、免疫力が低下した状態で秋を迎えることになり、ウイルスに抵抗できなくなってしまいます。
新しいウイルスの流行シーズン到来
秋は、インフルエンザを始めとするさまざまな感染症が流行し始める季節です。多くの子どもたちが集団で生活する園は、まさにウイルスの最前線。日々、見えない敵と戦っているようなものなのです。
「風邪もらっちゃった…」を卒業!保育士が実践する体調管理3つの秘訣
お待たせしました!ここからは、ツラい体調不良を繰り返さないための具体的な3つの秘訣をご紹介します。「技術」「連携」「環境」という、プロならではの3つの視点から、あなたの体を徹底的にガードしましょう。
秘訣①【技術】プロだからできる!現場での感染リスク回避テクニック
日々の保育業務の中に、ほんの少しプロの視点を取り入れるだけで、ウイルスの侵入リスクを劇的に減らすことができます。
物理的な距離感を制する「ディフェンス術」
1,抱っこのポジションを工夫する
子どもを抱っこする際、真正面から向き合うのではなく、少しだけ自分の顔を子どもの頭の横にずらしてみましょう。不意なくしゃみや咳を直接浴びるのを防ぐことができます。
2,食事介助は「横」から
食事の介助をする際は、子どもの正面ではなく、少し斜め横に座るように心がけましょう。食べこぼしや咳による飛沫を浴びるのを防ぎやすくなります。
見えない敵を見える化する「衛生管理術」
毎日行う清掃や片付けも、プロの視点で効果を格段にアップさせましょう。
1,「魔法の手」を意識する
鼻水を拭いた後、おむつを替えた後など、ウイルスが付着している可能性のある手で無意識に自分の目・鼻・口を触っていませんか?「この手はまだ消毒していない」と意識するだけで、接触感染のリスクをぐっと減らせます。
2,おもちゃを「リスクレベル」で分類
子どもたちが口に入れやすいおもちゃ(ままごとセットの食材、歯固めなど)と、手で触るだけのおもちゃ(積み木、ブロックなど)を意識して分けてみましょう。口に入れやすいものは、より頻繁に丁寧な洗浄・消毒を行うことで、感染の連鎖を断ち切ります。
秘訣②【連携】チームで乗り切る「情報共有」と「保護者連携」
体調管理は、自分一人で頑張るものではありません。共に働く仲間、そして保護者の皆さんと強力なタッグを組むことで、園全体が強力な砦となります。
最高の武器は「職員間のチームワーク」
園の感染症対策は、情報戦です。小さな変化を見逃さないことが、大きな流行を防ぐ第一歩になります。
1,日々の情報共有を密に
連絡帳やお迎えの際の会話で、「昨晩少し咳をしていて…」「週末に熱が出たけれど、今朝は下がりました」といった家庭での様子を教えてもらうことは非常に重要です。体調が万全でない子を早期に把握し、特別な配慮をすることができます。
2,園での取り組みを伝える
園で行っている感染対策(換気、消毒など)を具体的におたよりなどで伝えることで、保護者の安心感と協力意識を高めることができます。
秘訣③【環境】保育室の「見えない敵」を徹底排除
最後は、自分だけでなく子どもたちも守る「環境」のコントロールです。プロの視点で、保育室の環境を見直してみましょう。
効果的な「換気」のゴールデンタイムを知る
ただ窓を開けるだけでなく、タイミングが重要です。空気の流れを作るため、2ヶ所以上の窓やドアを対角線上に開けるのがポイント。
・子どもたちが登園する前
・戸外遊びで室内が無人になる時間
・お昼寝の時間(直接風が当たらないように配慮)
・全員が降園した後
これらのタイミングで5〜10分程度、意識的に空気を入れ替えましょう。
「加湿器」の正しい使い方と湿度管理
乾燥はウイルスの大好物。コロナウイルス対策として、厚労省は60%を目安にすることを推奨しています。加湿器の水は毎日取り替え、タンク内も清潔に保ちましょう。カビが発生すると、逆に健康を害する原因になりかねません。
意外な見落としポイント「共有部分」の消毒
ドアノブ、電気のスイッチ、水道の蛇口、おもちゃなど、多くの人が触れる場所はこまめに消毒しましょう。特に、絵本のページは意外と見落としがち。アルコールに弱い素材もあるので、消毒方法を確認してから行いましょう。
どうしてもツラい…そんな時は無理しないで
どんなに気をつけていても、体調を崩してしまうことはあります。そんな時は、自分を責めないでください。
「ちょっと喉が痛いな」「体がだるいな」と感じたら、それは体からのSOSサインです。
ツラい時は「休む勇気」を持つことも大切です。先生が元気でいることが、子どもたちの安心に繋がります。
自分の体調を管理することも、子どもたちの安全を守るためのプロの仕事の一つです。
まとめ
今回は、保育士さんが秋の体調不良を乗り切るための3つの秘訣をご紹介しました。
1,【技術】プロの技で感染リスクを回避する
2,【連携】チームワークで園全体の防御力を高める
3,【環境】見えない敵を排除し、安全な空間を作る
まずは「これならできそう」と思うものから一つ、試してみてください。
先生自身の心と体が健康であってこそ、子どもたちに最高の笑顔を届けることができます。
この秋が、あなたにとって健やかな毎日でありますように。

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