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コラム

やりっぱなしはもったいない!行事を子どもの成長につなげる計画と振り返りのポイント

やりっぱなしはもったいない!行事を子どもの成長につなげる計画と振り返りのポイント

運動会、発表会、遠足…園の行事が終わると、先生方は大きな達成感とともに、ほっと一息つかれることでしょう。しかし、その行事、準備と実施だけで「やりっぱなし」になっていませんか?

実は、行事は子どもたちの成長を促す絶好の機会の宝庫です。適切な「計画」と丁寧な「振り返り」を行うことで、その学びを何倍にも深めることができます。

この記事では、日々の保育で忙しい先生方のために、行事を子どもの確かな成長につなげるための計画と振り返りの具体的なポイントを解説します。

目次

なぜ行事の「やりっぱなし」はもったいないのか?

なぜ行事の「やりっぱなし」はもったいないのか?

そもそも、なぜ行事後の振り返りが重要なのでしょうか。理由は大きく3つあります。

1. 子どもの学びや成長の機会を逃している

行事という非日常の体験を通して、子どもたちは大きく成長します。友達と協力する大切さ、目標に向かって努力する楽しさ、大勢の前で表現する喜びなど、たくさんの学びが詰まっています。

振り返りを行わないと、これらの貴重な経験が子どもの中で整理されず、ただ「楽しかった」という思い出だけで終わってしまいます。経験を言葉にしたり、絵に描いたりすることで、子ども自身が自分の成長に気づき、次への意欲につなげることができるのです。

2. 保育の質を向上させるヒントを見過ごしている

行事中の子どもの姿は、保育者にとっても多くの発見があるはずです。

「あの子がリーダーシップを発揮するなんて、意外な一面だった」
「準備の段階で、子どもたちの間でこんな葛藤があったのか」
「この環境設定は、子どもたちの集中力を高めるのに効果的だった」

これらの気づきは、日常の保育をより良くするための貴重なヒントです。職員間で共有し、分析することで、園全体の保育の質向上につながります。

3. 次年度の行事準備がまたゼロからになる

振り返りを怠り、記録を残しておかないと、次年度の担当者がまたゼロから計画を立てることになりかねません。成功した点、改善すべき点を文書化しておくことで、園としての経験が資産となり、よりスムーズで質の高い行事運営が可能になります。

【計画編】子どもの成長につなげる!行事計画3つのポイント

行事を実りあるものにするためには、準備段階、つまり「計画」が最も重要です。以下の3つのポイントを意識してみましょう。

ポイント1:明確な「ねらい」を設定する

まず、「この行事を通して、子どもたちにどんな力を育みたいか」という「ねらい」を明確にすることが全ての土台となります。

運動会: 友だちと力を合わせる協調性、最後までやり遂げる力
発表会: 自分の思いを表現する力、仲間と一つのものを作り上げる喜び
芋掘り遠足: 自然との触れ合い、収穫の喜び、感謝の気持ち

この「ねらい」が具体的であるほど、保育者の関わり方や必要な環境設定も明確になります。

ポイント2:子どもが「主役」になる活動を取り入れる

行事の準備段階から、子どもたちが主体的に関われる場面を意図的に作りましょう。「先生が準備してくれたものに参加する」だけでは、子どもの本当の力は育ちません。

飾り付け: 「どんな飾りにしたい?」とアイデアを出し合い、みんなで作る
プログラム: 運動会の競技順や、発表会のセリフを子どもたちと相談して決める
役割分担: 年長者が年少者の手伝いをするなど、異年齢交流の機会を作る

子どもたちが「自分たちの行事だ」と感じることで、責任感や意欲が格段に高まります。

ポイント3:「プロセス」を評価する視点を持つ

行事では、結果(上手にできたか、勝ったか負けたか)だけに目を向けてしまいがちです。しかし、本当に大切なのはそこに至るまでの「プロセス(過程)」です。

・本番で失敗してしまっても、練習で一生懸命頑張っていた姿
・友だちと意見がぶつかりながらも、乗り越えようとした葛藤
・新しいことに挑戦しようとした勇気

これらのプロセスこそが成長の証です。計画段階から、保育者全員が「結果だけでなくプロセスを認め、褒める」という視点を共有しておくことが大切です。

【計画編】子どもの成長につなげる!行事計画3つのポイント

【振り返り編】学びを深める!効果的な振り返り3つのステップ

行事が終わった後こそ、成長を確かなものにするための重要な時間です。以下の3つのステップで、丁寧な振り返りを実践しましょう。

ステップ1:子どもと一緒に振り返る

まずは主役である子どもたちと、経験が新鮮なうちに行事を振り返ります。

・言葉で共有する
「何が一番楽しかった?」「どんなことを頑張った?」など、サークルになって話し合う時間を作ります。
・絵や制作で表現する
行事の思い出を絵に描いたり、粘土で表現したりすることで、言葉にならない思いも可視化されます。
・ごっこ遊びに取り入れる
行事の経験をごっこ遊びで再現することで、子どもたちなりに楽しかったことや悔しかったことを消化し、学びを深めていきます。

ステップ2:職員間で多角的に振り返る

次に、職員間で振り返りの時間を設けます。この時、単なる感想を言い合うだけでなく、具体的なフレームワークを用いると、より建設的な話し合いができます。

おすすめのフレームワーク:KPT(ケプト)法

Keep(良かったこと・続けたいこと)
例:「年長クラスが自発的に準備を手伝ってくれたのが良かった」
例:「保護者への事前のお知らせが丁寧で、協力が得やすかった」

Problem(課題・改善点)
例:「Aちゃんが緊張で固まってしまった時、もっと寄り添う声かけができたかもしれない」
例:「会場の動線が悪く、子どもたちが移動しづらそうだった」

Try(次に試すこと)
例:「来年は、Aちゃんのような子どものために、本番前にリラックスできる時間を作ろう」
例:「会場のレイアウト図を作成し、事前に動線を確認する」

KPT法を使うことで、課題を具体的にし、次へのアクションプランを明確にすることができます。

ステップ3:記録を残し、次につなげる

最後に、振り返った内容を必ず記録として残しましょう。これが園の資産となります。

・指導要録や保育日誌
子ども一人ひとりの成長の姿や、保育者が感じたことを具体的に記述します。
・行事報告書
KPTで話し合った内容や、来年度への引継ぎ事項をまとめておきます。
・写真や動画の活用
子どもの表情や活動の様子は、文章だけでは伝わらない貴重な記録です。コメントを添えて整理しておきましょう。

忙しい先生をサポート!計画・振り返りを効率化するICT活用法

忙しい先生をサポート!計画・振り返りを効率化するICT活用法

ここまでのポイントを実践したくても、「日々の業務に追われて、計画や記録に時間をかけられない」というのが先生方の本音かもしれません。そんな課題を解決する一つの選択肢として、ICTシステムの活用があります。

計画書のテンプレートをクラウドで共有すれば、職員全員がいつでも閲覧・編集でき、会議の時間も短縮できます。また、行事中の子どもの様子を撮影した写真や動画に、その場でコメントを付けて記録として残すことも容易になります。

例えば「園支援システム+バスキャッチ」のようなサービスには、指導要録の作成を支援する機能や、行事の様子を保護者へ一斉に配信する機能が備わっています。

・日々の記録を要録に
行事での気づきをタブレットなどから手軽に入力し、指導要録作成時に活用できます。
・写真付きのお知らせ配信
行事の様子を写真付きで保護者アプリに配信することで、家庭との連携が深まり、子どもの成長を共に喜び合えます。

こうしたICTツールをうまく活用することで、先生方の事務的な負担を軽減し、子どもと向き合う時間や、保育の質を高めるための創造的な時間をより多く確保することにつながります。

まとめ:行事を「点」から「線」へ

行事は、それ単体で終わる「点」のイベントではありません。日々の保育という「線」の上にあり、子どもたちの過去の経験と未来の成長をつなぐ、非常に重要な節目です。

1,計画段階で「ねらい」を明確にし、子ども主体で進める
2,結果だけでなく「プロセス」を大切にする
3,子どもと職員、双方で丁寧に「振り返り」を行う
4,記録を残し、次の保育へとつなげていく

これらのサイクルを意識することで、一つひとつの行事が、子どもにとっても保育者にとっても、かけがえのない学びの機会となります。

まずは次の行事から、計画に「子どもと相談する時間」を設けたり、振り返りで「KPT法」を試したりと、小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。

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