保育士の仕事は子ども達と関わるだけでなく、手書きの連絡帳や保護者へのおたより作成、保育日誌の記入などの事務作業も、日常的な業務です。しかし、保育中に事務のための時間が取れず、仕事の持ち帰りや残業をしている園もあるのではないでしょうか。
このような状況を解決するために注目されているのが、ICTシステムの活用です。ICTシステムを活用することで、保育士の業務負担は軽減され、保育の質向上につながります。この記事では、ICT化によって業務改善が実現した園の導入事例を5つ紹介し、導入で得られるメリットやシステム選びまで解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、ICT導入のイメージを膨らませるための参考になれば幸いです。
目次
◎保育園ICT化で得られる5つのメリット
次に、ICT化によって得られる5つのメリットを解説します。
▼メリット1:保育士の業務負担を大幅に減らす
ICT化を進める一番のメリットは、保育士の業務負担を大幅に減らせることです。
これまで手書きや表計算ソフトなどで行っていた、次のような業務をシステムによって自動化・効率化できます。
―ICT化できる業務の例
・登降園・入退室管理
・延長保育管理
・保育計画や要録の作成
・園児管理
・保護者へのお知らせメッセージ配信
・おたよりのデジタル化
例えば、登降園管理は、保護者が園に設置するタブレットなどで打刻するだけで時間が自動記録され、延長保育料も自動で集計されます。また、月末に作成する請求書作成にかかる時間を大幅に削減します。
▼メリット2:保育の質が向上する
保育士の業務負担が減ることで、時間と気持ちのゆとりが生まれ、子ども一人ひとりに丁寧に関わる時間が増えるため、より質の高い保育を提供が可能です。ICTシステム上に園児の情報を蓄積し、データから保育計画の作成の作成が行えるため、より子ども達の姿に合った、保育計画を立てられます。
また、園児の情報を全職員でリアルタイムに共有できる点も大きなメリットです。「一部の職員にしか分からない」ということがなくなるので、園全体として一貫性のある対応ができます。経験の浅い保育士も、他の職員の記録を参考にすることで学びが深まり、園全体の保育レベルの底上げにもつながるでしょう。
▼メリット3:保護者との連携がスムーズに
専用のスマートフォンアプリなどを活用し、保護者は自分のタイミングで園への欠席・遅刻連絡や預かり保育の申し込みが可能です。園側も電話対応が減ることで、伝達ミスのリスクが軽減します。園だよりや行事のお知らせなどのおたよりも、データで一斉に配信できるのでペーパーレス化を進められることもメリットです。既読確認機能があるシステムでは、保護者が内容を確認したかを把握して、未読の家庭には個別で登園時に声をかけるなどの対応が可能です。
また、アンケート機能があると、保護者が隙間時間に回答できるため、アンケートの回収率アップにつながります。自動集計やリマインド機能を活用すると、さらに業務の負担を軽減できます。
▼メリット4:セキュリティと情報管理の強化
紙の書類管理は、紛失・盗難・置き忘れなどの情報漏洩リスクがありますが、ICTシステムであれば情報を安全に守れます。
「インターネット上で園児や職員の情報を管理するのは不安」と思われるかもしれませんが、多くのICTシステムでは通信が暗号化され、セキュリティの高いクラウドサーバーに管理されます。プライバシーマークの取得や国際規格(ISO/IEC27001:2022)の認証を受けるシステム会社のサービスであれば、さらに安心です。また、アクセス権限を細かく設定できれば、役職に応じて閲覧・編集できる権限を設定できるため、園に合った方法でのシステムの活用ができるでしょう。
▼メリット5:園の運営が安定する
これまで挙げたメリットは、最終的に園の運営を安定させることにつながります。保育士の業務負担が減り、働きがいを感じられる職場環境は、職員の離職率低下に直結します。保育士が定着することで安定した保育体制を維持し、採用や人材育成にかかるコスト削減も期待できるでしょう。
また、保護者との連携がよりスムーズになることで、保護者の満足度が高まります。入園を検討している家庭に「毎日の負担が少なそう」「在園している保護者が満足している」と感じてもらえるため、入園希望につながります。
◎保育園・こども園・幼稚園のICT化・導入成功事例
ここからは、VISH株式会社が提供する保育施設向けICTシステム「園支援システム+バスキャッチ」を導入した保育園や幼稚園での事例を5つ紹介します。
▼事例1:園管理業務はすべてシステムを活用
15園を展開するヒーローズ保育園では、コンサルタントの紹介で園支援+バスキャッチを開園して間もない頃から導入。出席欠席の管理、園児管理、職員管理など、園管理の中心業務にシステムを活用しています。
最初は使い方を身に着けるまでは時間がかかってしまったこともあったようですが、日頃から個人でスマートフォンを使用しているため、慣れてしまえば園支援+バスキャッチで入力する方が早くなりました。また、データの閲覧・管理が一括でできるため必要な情報にアクセスしやすく、自分が担任する以外の園児の情報も見られることで、職員全員で全園児の見守りができることも大きなメリットと感じています。保護者からは、スマートフォンアプリなどを使用した連絡帳やおたより配信と、写真ダウンロード機能が好評です。
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▼事例2:連絡帳や集金サービスも活用して効率化
幼保連携認定こども園 うえだこども園では、登降園の管理や通園バスの運行状況機能に魅力を感じ、園支援+バスキャッチを導入。導入した数か月後に幼児教育・保育の無償化が開始されましたが、預かり保育の申請や行政に提出する書類として「園支援システム+バスキャッチ」で出力できる帳票が内訳書として使用できて助かったとのことです。
連絡帳機能の導入では、持ち忘れ・渡し忘れや、渡し間違いで個人情報が漏れてしまう心配がなくなりました。「紙の連絡帳がなくなるのは寂しい」という保護者の声がありましたが、そのような方には紙と併用する形で対応しているそうです。
また、口座振替や、園支援システム+バスキャッチと連携している集金業務支援サービス(エンペイ)を活用し、園で現金を扱う機会が減りました。保育士の負担軽減はもちろん、保護者もクレジットカードやコード支払いサービスでポイントを貯められるなど、好意的に受け入れられています。
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▼事例3:職員2人で対応していた電話対応がほぼ0に
片柳幼稚園では、2019年10月に開始した幼児教育・保育の無償化を機に、保護者連絡や出欠管理、預かり保育の管理を効率化したいと思い、システムの利用検討を開始。10社以上比較して、知り合いの園で実際に活用しているところを見て、自分の園で活用するイメージを膨らませてから契約に至りました。必要なシステムがそろっていること、コスト面では園児数によって料金が変わらないという点が決め手で導入しました。
導入前は先生2人がつきっきりで対応することもあった、朝の欠席連絡の電話がほとんどなくなりました。保護者も時間を気にせず連絡できるため、利便性も高まっています。また、小学校入学に向けて記入する要録を手書きで作成していたときには、正式な書類ということから修正テープが使えず、記入スペースを意識して作成する必要がありました。システム導入後は内容の見直しや修正が自由にできるので、作成しやすくなったと好評いただいています。
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▼事例4:3日かかっていた請求業務が半日に
九里幼稚園では、他のシステムを使用していたものの、園に合った運用の仕方が分からずに悩んでいたところ、園支援+バスキャッチを紹介されて導入。
以前は保育料の計算に3日かかっていましたが、システムで保育料計算から請求書作成まで自動化されたため、半日で終わるようになりました。また、園児の登降園時には先生が時間登録を行っていましたが、保護者がICカードで打刻をするようになり、負担が軽減しました。
最初は設定がうまくいかず、サポートに積極的に電話をして教えてもらっていたそう。電話対応が丁寧な点も高評価につながったようです。ただ、アナログな部分も大切にしたい思いがあり、連絡帳や月1回発行するクラスだよりは手書きにこだわっています。システム活用は園の考え方やスタイルに応じて、柔軟に対応いただけます。
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▼事例5:働き方改革を進めてノンコンタクトタイムを実現
清田幼稚園では、園児管理に特化した専門性と目的意識がはっきりしている点を高く評価し、園支援+バスキャッチの導入を決めました。
導入当初は紙での印刷・配布も一部残っていましたが、コロナ禍以降は一気にシステムを活用するようになりました。欠席連絡もアプリを活用して、電話連絡は1日2件程度に減少し、朝の時間を保育準備や引継ぎなどに充てられるようになりました。また、働き方改革を進められたことで、先生が勤務時間中に子どもと直接関わらないノンコンタクトタイムを実現。子ども達のためのイベントの企画する時間がとれ、学年ごとの独自イベントを開催できるようになりました。
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◎失敗しないICTシステムの選び方3選
ポイント1:園の課題に合う機能があるか
まずは、園が抱える課題を解決できる機能が備わっているかを確認しましょう。「保護者連絡の負担を減らしたい」「請求業務を効率化したい」など、優先的に解決したい課題は園によって異なります。まずは園の業務をあらためて見直して、効率化したい業務を洗い出すことが必要です。
また、必要なシステムがオプション契約で、使用したい機能を追加していった結果、料金が高額になってしまうケースもあります。必ず会社からシステムの詳しい説明を受けて、見積もりをとってから検討しましょう。
ポイント2:導入後のサポート体制は万全か
見落としがちですが、導入後のサポート体制も確認しておきましょう。操作や設定の疑問や、システムトラブルが発生したときに、気軽に相談でき、迅速に対応してくれるサポート体制が整っていると安心です。システム会社のWebサイトや、システムの営業時に、次のような内容を確認しておくのがおすすめです。
・サポートの受付時間・曜日
・対応方法(電話、メール など)
・導入時に職員向け説明会を実施してくれるか
・システム契約前の問い合わせで誠実に対応してくれるか
ポイント3:誰もが使いやすいシステム・デザインか
保育士や保護者にとっての使いやすさも、大切にしたいポイントです。高機能なシステムを導入しても、操作が複雑であれば業務の負担を増やしてしまう可能性があります。IT機器の操作に抵抗がある人もいるため、誰でも使いやすい機能・デザインのシステムを選びましょう。
システムを比較するときには、無料のデモや体験版などを活用して、さまざまな年代の職員に実際に触ってもらうのがおすすめです。
【チェックしたいポイント】
・画面が見やすく分かりやすいデザインか
・感覚的に操作できるか
・パソコン・タブレットなど、端末ごとの操作性は快適か
◎まとめ:ICT化で子どもと向き合う時間を増やす
この記事では、保育現場でICTを導入するメリットや事例、失敗しないシステムの選び方まで解説しました。
ICTは、あくまでも保育士が書類作成などの事務作業の負担を軽減し、子どもたち一人ひとりと向き合う時間を生み出すためのツールです。保育士が笑顔で子ども達に笑顔で関わると、子ども達にとっても良い影響を与えます。まずは導入しやすく効果の高い、毎日の欠席連絡などの保護者連絡からシステムを導入することがおすすめです。
VISH株式会社では、保育施設向けの業務支援システム「園支援システム+バスキャッチ」を提供しています。欠席連絡や預かり・延長保育管理、おたよりの配信などを、初期費用がかからず、月額料金だけで基本的な機能を利用できます。保育園での業務効率化に、ぜひご検討ください。
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